watchman state

こっちにきて、身近に軍関係者の人が多いのに驚いた。
身内だけでも、サムの弟も空軍で空中給油やってる人だし、甥っ子も空軍。
妹のお舅さんは陸軍のベテランで、隣の家の人は息子さんが海兵隊。
おまけに妹の元だんなは軍需下請け企業に雇われてアフガンに基地建設にいってます。
移民手続きには必ず軍に入隊を希望するかどうかという質問があり、失業対策で補助がでる雇用には入隊希望が条件になるところもありました。
ニューヨークは観光都市なので、ストリートベンダーが多いのですが、ベンダーの許可証も(いまは)ベテランに限られているみたい。
おまけに最近は退役者には、ウォールマートに優先的に就職できるみたいなことまで現実になってきました。
教育補助は削られ、年金システムや医療補助も、日本の制度からみれば、なにこれ??って思う程度しかなく、社会福祉制度を提唱する政治家は社会主義者だとレッテルをはられます。
本当にアメリカの自由主義というのは、『夜警国家』が礎になっているんだなぁとしみじみと感じるところです。
そんななか、先のサンクスギビングにロスからやってきていたサムの弟に『冬の兵士』の話をしたところ、非常に興味をもってくれた。自分の友人たちにも読むことを薦めてるそうな。
___
先日、インターネットで『坂の上の雲』の第二部がはじまったのを観た。
原作以上に、日本海軍、陸軍の華々しく扱ったドラマになっているように感じた。
ネトウヨたちがさもよろこんで、自分がさもモックンになったような錯覚で身もだえしてみているのじゃないかしらんと、想像しました。
二部の一話で、モックンが英国の海軍に招かれた宴の席で、日本のことを馬鹿にする英海軍士官たちに「きりっ」と「日本は外国の侵略を許さない」とのたまうのですが、自分には許さないけど、自分はやっていいのね、、としらけた気持ちでみてましたが、こういうところもネトウヨにはたまらないのでしょうね。
そういうところで感化された若い子たちが、自衛隊に志願していくのがこれから増えるのじゃないかしらと妄想はふくらみ、そうすると『冬の兵士』の日本語版は、これからますます重要な本になってくるなぁと思い巡らすのでした。

2 thoughts on “watchman state

  1. Masa

    多分、米国とはレベルが違うんでしょうが、英国でも軍関係の人は周りに少なくない印象を受けます。日本にいた時、直接軍関係だった人って友人関係で皆無でしたけど、英国では片手の指では全然足りません。日本にいた時の方が交友関係はずっと広かったのに。結局、軍関係は大きな公共事業、という印象です。公務員職の一つという感覚、と言えばいいでしょうか。軍関係の就職になんとなく後ろめたさがある日本の感覚の方が、僕は社会として正常だと感じます。軍に喜んで就職する社会はきな臭い……。

    Like

    Reply
  2. Keukmi

    京都は桂や宇治に自衛隊の基地があるので、高校卒業と同時に自衛隊に入った知り合いが何人かいました。北海道の千歳なんかだと基地の規模も大きいし、もっとだろうなぁと想像しますけど、アメリカに来てほんとに軍関係者が多いのには驚いてます。だから、軍関係は大きな公共事業だという印象、よくわかります。だって、この前は娘の学校にも入隊の説明がきてましたし、親には事前に入隊の説明とかを子どもにして欲しくなかったら、事前に申請してくださいとプリントが配られてました。受け入れの姿勢が大前提で拒否は選択でしかないんですよねぇ。 IVAWは高校などで入隊の説明をしないように働きかけているようですけど、応援したいです、ほんまに。

    Like

    Reply

Leave a comment