Medicare to Medicade to Hospis???

Mama Elaineをめぐる状況は考えさせられることが多い。 彼女は89歳。 1932年生まれ。7人の子どもの母親。 イギリス系の父親を持ち、トリニダードの首都、ポートオブスペインで生を受けた。アメリカに移住し、介護の職について定年まで働いた。10年ほどまえに二度目の夫、アンクルサミーと死別してからは、ニューヨークの寒い冬をきらって、秋風が吹き裏庭の梨の葉っぱが枯れ始めるとトリニダードに向かい、4月の誕生日はまたNYに戻ってきて迎えるという生活サイクルだった。 そして2009年の12月、気がかりだった息子の結婚式を見届けたその週末にトリニダードに旅立ち、そこで半年すごしたあと、いつものようにNYに戻る翌日に脳梗塞で倒れた。

トリニダードでは、驚異的な回復力をみせたママエレインは、サムが雇ったアネットと一緒に6月にはNYに戻ってきた。それから6ヶ月、アネットのビザが切れるまではアネットがママの世話をしていた。その間、メディケアの申請をしていたけれど、なかなか書類が進まずにとうとう時間切れでアネットはトリニダードに戻った。

ママエレインはよく、「自分が死ぬ前に、赤ちゃんの頃に生き別れた末っ子のパトリックに会いたい」と言っていた。そしてその願いはその年のサンクスギビングに叶うことになった。

だけどそれから、ママエレインの健康は、いまから考えると日一日と衰えていっていた。ほがらかで冗談の好きな性格は、怒りっぽくて涙もろくなった。どんな食事をだしても、「甘い!辛い!冷たい!熱い!」となにかしら文句を言うようになったし、サムかカルロス、シンシア以外は誰もよせつけなくなった。当然、世話を頼んでいた女性たちをてこずらせ、アネットの後は、世話をする女性が2ヶ月も続くことはなかった。カルロスは次から次に24時間体制で世話をしてくれる人を探さなければならなかったし、サムはその人に支払うお金を探さなければならなかった。

そしてママの89歳の誕生日を迎えたあと、5月だったか6月だったか、二度目の脳梗塞を起こした。

救急車で病人に運ばれて治療を受けたあと、リハビリのために近くのWorkmen’s Circle Multicare Centerに移された。 そこでようやくMedicareがママを承認したという書類が届いた。しかしそれもつかの間、Medicareからママが家に帰れる状態じゃないので、承認を取り消すという手紙がすぐに届いた。承認するまではあんなに時間がかかったのに、取り消すのはあっという間だった。一人世帯のママはMedicareからMedicaidに書類上、移ることになった。

Medicareは社会保障制度なのだけど、Medicaidは社会福祉制度。低所得者が対象となっている。月700ドル以上収入があってはMedecaidの対象者にならないために、1200ドルのママの年金では多すぎるので差額の500ドルはMedicaidに返還しなければならないと説明を受けた。サムは、それで動くことのできないママを面倒みてくれるのだったら、とその書類にサインをした。

先日、はじめてのソーシャルワーカーとのミーティングを持った。そこではじめて、差額の500ドルを支払うというのは最初の6ヶ月だけで、そのあとはママのすべての収入をMedicaidに返還しなければならないといわれた。

そこから病院はママの財産をどうにかして没収するように動いた(としか考えられない行動をとったのだ)。

8月になって、病院はママの銀行口座の過去5年間の明細と、ママの家と土地、銀行口座のすべての共同名義人になっているサムの出生証明を提出するように求めた。そして病院から、ママの銀行口座のお金の出入りの詳細をきかれ、説明できないものはサムが病院に弁済するように求められた。このあたりで、これは何かがおかしい、とサムは気づく。

ママや家族が長年働いて手に入れたママの土地や家も、このままだと病院やMedicaidにとられてしまうかもしれないので、サムと私はママの家に引っ越すことを決めた。ママの家の改築には、公証代理人がサムをママの代理人と認めなければならないため、私たちははじめて弁護士のもとを訪れた。

話を聞いた弁護士は、病院とサムとの交渉も引き受けてくれた。 そして先日、この判断が正しかったことが証明された。

病院からサムに、電話では説明できないので来て欲しいと連絡がはいり、サムはすぐに弁護士に連絡した。彼女は急な呼び出しにもかかわらずすぐに病院に同行してくれ、病院の会計を代表しているリーナと面談した。弁護士は、サムの出生証明が必要な理由と、病院がサムに請求している金額の詳細をだすように求めた。そこで明らかになったのが、病院はサムに60,000ドル(約500万ちょい?)の請求をする準備をしていたのだ。

その根拠は、ママがMedicaidからHospisに移ったことにあるという。 ところが家族は誰もそのことの説明を受けていなかった。

が、よく調べてみると、サムの兄であるカルロスが、病院から、ママに24時間専用の介護人をあてがうことができるようになるからとすすめられた書類にサインをしていたことがわかった。それがホスピスへの申請書だったのだ。

なぜ、病院がママをホスピスに移そうとしたのか。それは担当医師が、ママエレインはもう30日はもたないだろう、と診断したから、とリーナは説明した。
だけど、家族の誰もそのことを聞いてはいなかった。担当医師と病院が決め、甘い説明をカルロスにし書類にサインさせたのだ。

Madicaidからホスピスに移るということは、病院にかかる費用は自己負担になるということで、病院はベッド代と食事代(自力で食事を取れないママはチューブで腸に直接栄養をいれている)として一日当たり400ドルを請求しており、それが60,000ドルという金額になっていた。 そして請求書をつくるまえに、サムに出生証明を求めていたのは、高額になると払えなくなるからと、ママの家と土地に抵当権をつけようとしていたのだ。

街の金融屋もびっくりの手法じゃない?これって。

リーナは、病院に弁護士を連れてきたのはサムがはじめてだという。ということはよ、こういう手法でいままでたくさんの老人の財産をかすめとってきたってことじゃないの? これがオバマが守りたいMedicare, Medicaid? それとも、これはこの病院独自の運営方法なわけ?

Medicare、Medicaidについて、もっと調べてみたくなったけど、もう一つ調べたくなったのは、個人を尊重する死に方を選ぶことが、どうやったらできるようになるのかということ。 こんなことを、調べないとわからなくなっている社会が健全な社会とはとうていいえないとおもうんだけど。 ほんまに。

 

 

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