Book: 沈まぬ太陽

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Wowowのドラマを見はじめて、原作も読みたくなった。Amazonでは買えないけど、幸いNYからでも日本の電子本をダウンロードできるBookLiveで合本がでてたのを購入、一気に読みました。

JALの社史ともいえる内容で、組合つぶしを足がかりに資金を集めた者たちが政治家の権力を後ろ盾にして、いかに会社を食いものにしていったかって話だけど、政治家も結局は利権を手放せなくて企業の不正をうやむやにしてしまう。どうにも、どこにも正義はなくて、ページの終わりを気にしながら「いやいやきっと恩地さんの巻き返しがあるはず」と期待しながら読み進めると、とうとう最後のページに。

あまりに理不尽な終了にしばし考えをめぐらす。なんなんだこれ。でも、『沈まぬ太陽』にはモデルがあって、組合委員長を引き受けて、組合員の待遇を改善して空の安全に備えようとストを起こしたばっかりに「アカ」のレッテルを貼られ10年も開発途上国に追いやられた人がほんとうにいたというから驚く。JALが経営破たんし、政府のテコ入れで再建したことなどが脳裏をよぎる。

この本のすごさは、既得権益にしがみつく人間は「どんなことでも平気でできる」ことに考えをめぐらす道をひらくところだと思った。一方で、出世や大きな椅子を手に入れることはできなくても、信頼し尊敬の念を抱ける人と出会うことができる、そうした出会いは強く結ばれるということを再確認させてくれる。どうも、そういう人は陥れられたり追放されたりばっかりで、一矢も報えないのがくやしいけど。

しかし、作者の山崎豊子はこんな大作ばっかりって、すごいね、ほんと。

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