Tag Archives: 民主主義

Hannah Arendt – Movie

『ハンナ・アーレント』を見てきた。これから先は映画の内容に触れています。日本放映は10月になるときいているので、先に映画の内容を知りたくない人はここから読まないように。でも、映画は絶対おすすめです。

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Le Mali pleure, le Mali gemit, le Mali Souffre(マリは叫んでいる・泣いている・苦しんでいる) 

精華時代のお知り合い、ウスビ・サコさんはマリ共和国出身。7カ国語くらいは平気で話す人だけど、誰もが驚くほど日本語がとても流暢。それも半年くらいで話せるようになったというから、あんまり不思議で、秘訣を尋ねたほど。サコさんの答えは「秘訣?ありますよ! 自分は日本人で日本語しか話せないと思い込むこと!」。
冗談のような答えだが、サコさんがそういうと妙に説得力があって、忘れられない言葉になっている。

そのサコさんが先月22日に、マリで起こったクーデターのことをFBで説明してくれていた。直接の原因は、西欧諸国の手で崩壊したリビアのカダフィ政権のもとで働いていた軍人(その多くはマリ北部出身者)が、政権の崩壊直前、武器を盗んでマリに戻ってきてたのだそうだ。その彼らがトアレグの独立運動グループとして北部を占拠してクーデターを起こした様子だ。
まだまだ私の理解が及ばないアフリカ諸国間の関係が、サコさんの説明で少しずつ鮮明になっていく。
許可をもらったので、ここにメモしておきます。

Le Mali pleure, le Mali gemit, le Mali Souffre(マリは叫んでいる・泣いている・苦しんでいる)
皆さんもご存知と思いますが、4月1日よりマリ北部(国土の60%)はトアレグ族の武装グループ(Mouvement National de Liberation de l’AZWAD (MNLA)とイスラム過激派グループ(Les islamistes d’Ansar Dine, chef touareg Iyad Ag Ghaly)、アルカイダ・マグレブ(アフリカ北部)(-Qaïda au Maghreb islamique (Aqmi) )によって制圧されています。クーデータ等で指示体系が乱れている政府軍は殆ど戦わず、恥ずかしながら逃げてしまいました。制圧されている地域には世界文化遺産に登録されているモニュメントは2か所もあります。ガオ(アスキアの墓)とトンブクトゥ(3つのモスクと旧市街地)。元々、この戦いを始めたのはMNLAでしたが、他の2グループが後で加わって、一緒に大都市を制圧されたそうです。問題は、この3つのグループ、少なくても2対1で価値観がわかれています。マリをイスラム国家にしたい過激派グループ、北部を独立国家にしたい武装グループに分かれます。一方で、先週、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS=CEDEAO)が、マリで起きたクーデータを強く非難し、一日も憲法とマリ国家の正常な運営に戻ることを新しい軍事政権に指示しました。4月2日までに戻らない場合、マリに対して、経済制裁(禁輸措置)と外交制裁を行うことを言い渡されました。新軍事政権は、憲法を戻すが、選挙や臨時政権について話し合いたいと返事しました。しかし、ECOWASは、それだけで納得はいかないと言い、一日も早くマリは正常の状態に戻ることを強く望むため、4月2日から経済制裁を行い始めました。簡単にいうと、内陸国のマリには全ての国境を閉じられ、食糧等、輸入品は入らないようにされ、さらに、アフリカ共同、西アフリカ共同の銀行を全て活動停止にされたわけです。しかし、いくら軍事政権をいじめたいと言え、制裁の影響を受けるのは国民であり、経済力等のない庶民であります。これからの流れとしては、西欧諸国は、イスラム過激派がマリ全土に影響力を広げるのは非常に危険であり、望ましいものではないと、非難をし始め、マリの政府軍が戦えないのなら、西アフリカ経済共同体軍と国際連合軍をマリの北部に送る込むことも視野に入り、検討をし始めているそうです。結局、皆さんはいままで、何を待っていたのでしょうか?何を望んでいたのでしょうか?私達は結局誰を信じ、誰を支持すればよいのでしょうか?マリのこれまでの平和ボケの風景が一日も早く戻ることを強く望んでいます。(2012年4月5日)

NYPD Spy on Muslim

アメリカの、特にワールドトレードセンターが攻撃されたNYの人々が9.11以降に持っているイスラム教徒への感情は特別なものがあるのだろうと思える結果が、3月にはいって発表されたクイニピアック大学世論調査研究所で明らかになった。クイニピアック世論調査は、特にNYの市長の好感度とか、NYでおこったことを市民がどう受け止めているのかをまめに調査していて結構おもしろい。

今回の世論調査で注目されたのは、NYPDがNYだけでなく、近接しているニュージャージ州、コネチカット州、ペンシルバニア州でも、イスラム教徒の監視、モスクに出入りする人を(特にニューアークにあるモスクは全部)撮影したり、イスラム教徒が経営しているビジネスリストを作成していたとか、イスラム教徒の学生のグループがラフティングとかのレクレーションに出かけたときに覆面警官を潜入させてスパイしていたとかということがAP通信やその他の報道で明らかにされて、さすがにそれは行き過ぎやろうと、イェール大学の学長はじめ、ニューアークの議員とかからクレームがでていたのだけど、そのことを受けてブルームバーグ市長が、NYPDのやっていることはすべて合憲で、合法だと、いつ起こるかも知れないテロに対処するためには適切なことだといって擁護したの。それも、ここまでイスラム教徒って的しぼってるくせに「特定の宗教をターゲットにしてない」ってしゃあしゃあというわけよ。そりゃあかんでしょう、、と思ってた。

だけど、驚くことに今回のクイニピアック世論調査で、6割強の人がNYPDのその方針を受け入れてることがわかった。NYにきてから、何度も、えっ?!って自分の常識を疑うことが多かったけど、今回もそうだった。 報道のされかたが、おおむね、普通の市民として法律を守ってくらしている人々をそういうふうに監視して、覆面警官まで送り込んで、それも州を越境してやるなんて、いくらなんでもやりすぎでしょう、という感じなんやけど、NY市民の大方は、そりゃやらなあかんことやろうって思ってる。連れ合いの意見は、自分の属するグループがターゲットになってなかったらみんな攻撃的になるねん、というのだけど、いったい世界中に押し付けるほどご自慢の「アメリカの民主主義」はどこにいっちゃったの?

世論調査の結果、人種的グループや年齢とかによってかなり違うことがわかってて、イスラム教徒への監視は不当やというのは白人の回答者で22%、黒人の回答者では41%だった。 18歳から34歳までの人々は40%が不公平だったと思い、すべての年齢層の中で最も高かった。

イスラム教徒に対して好感を持っている人々のなかで、42%は不公平で48%が適切だと答えている。好感を持たないグループでは10%が不公平で83%が適切な行動としている。

もう一つ話題になってるのは、警察が職務質問して身体検査するのも、黒人とヒスパニックが標的になってるっていわれてるのだけど、そのことでこのやり方を受け入れてるのは白人層で59%、黒人層では27%だった。

これみてると、連れ合いの、自分が標的になってなかったらやったらいいって思ってる人がほとんどやってのもうなずくしかないよ。アメリカって、特にNYって人種のるつぼでお互いの文化を尊重しあってるっていうイメージは、悲しいけど過去のものになっちゃったのかもしれない。

参考)
NY Times:
Majority of New York City voters approve of NYPD’s Muslim surveillance: poll

March 13, 2012 – New Yorkers Say 2-1 Cops Treat Muslims Fairly, Quinnipiac University Poll Finds; Strong Approval For NYPD, Kelly, Bloomberg On Crime

 

“Of the 1, by the 1, for the 1%,”

ずっと昔、小泉が郵政省を民営化するといいだしたとき、私のぼんやりした頭で思っていたのは、民営化したほうが公務員業務にありがちな無駄もなくなるし、効率もよくなっていいんじゃないかなぁということだった。民営化するという意味がわかってなかったんやね。あのときは漠然と、政府が民営化したがってんのは郵貯を企業がやるようにしたいからなんやろう、くらいしかおもってなかった。でもそれも私とはうんと遠い話で、郵貯という銀行なんて国がやろうが企業がやろうが、あんまし関係ないもんなぁって。

だけど、アメリカに来て、すべてが民営化=私有化されていることの結果?というのか現実?というんか、まあそんなものが日本よりもずっとずっとはっきりと現れている社会をみて、新自由主義経済の恐ろしさがわかる。

経済学者のスティグリッツがDemocracy Now!にでてた。スティグリッツはもともとIMFかワールドバンクにいた人で、そのなかで働いてて新自由主義経済を告発してる人やから、この人の話は聞いといて損はないかと。

エイミー・グッドマンとジョゼフ・スティグリッツのやりとりから

AMY GOODMAN: In your piece, Joe Stiglitz, in Vanity Fair, “Of the 1, by the 1, for the 1%,” you say, “Americans have been watching protests against oppressive regimes that concentrate massive wealth in the hands of an elite few. Yet in our own democracy, 1 percent of the people take nearly a quarter of the nation’s income—an inequality even the wealthy will come to regret.” Talk about all this. We’re seeing these rolling rebellions. We are seeing rebellions not only in the Middle East, though, in the Midwest. I mean, look at Madison, Wisconsin. And what about this issue of even the wealthy will regret this?

JOSEPH STIGLITZ: Well, there are two points that I try to make. One is that a successful economy requires collective action. There are lots of things we have to do together. We have to have infrastructure. We have to have an educated population. If you have a divided society, you start worrying more—if you’re in the wealthy and you have an electorate system that can use your wealth to affect the politics, you say, “I’d rather have a small government that isn’t able to redistribute money, take money away from me. I don’t need public schools; I have private money. I don’t need public parks; I have private—you know, my large land.” So, what you have then is an erosion of the kind of collective action, and that makes a society less efficient, less productive. And you see that already happening. We are competing in education with countries in Asia that were much poorer than we were not that long ago. So that’s one problem.

And the second one is that obviously a house divided can’t stand, that you start getting tensions, you start not paying attention to the things that make us cohesive as a nation. And that’s what you’re seeing in Wisconsin. And you also see that in the budget messages that are coming across, saying, “OK, we’re going to cut back on healthcare for aged and for the poor, but we’re not going to do anything about overall healthcare costs.” What does that mean? It means that if you’re going to cut back on health expenditures for the aged and the poor, and you’re going to let health costs continue to rise, that says rationing. They’re not going to be able to get healthcare. Already, we spend more money with poor health outcomes than those in other countries in the advanced industrial world. And it’s going to get worse as the poor and the elderly can’t get access to healthcare.

 

Wisconsin War 2

昨日、ウォーカー知事が法案を通してから、今日はまたいっそうデモが激しくなってる。

そもそも赤字予算の対策で修正法案をだして、そのなかに組合の団体交渉権の剥奪とかをこっそり忍び込ませていたのに、州外に逃げている民主党の議員がいなくても法案を通せるようにと、昨日になって予算修正案から予算案を削除して、団体交渉権の剥奪法案だけにして法案を通したらしい。

そんなん、最初から予算案なんかどうでもよかったんがミエミエ、というかあからさますぎひん?

でも、ということは、組合の団体交渉権剥奪する法案をつくるのに、そもそも議会を通す必要はあらへんてことになるの?

ま、ともあれ下は今日のデモクラシーナウ。あとでもう一度ゆっくり聞き取らんな。