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Humans of New York, The Syrian American Story

(3/3) 最初の子どもができてから、テレビを見るのを止めたんだ。前は毎日ニュースをみて、シリアがどうなったか追いかけてた。 でも、子どもができてから、僕にはなにも変えることはできないし、心配することは家族のためにならないってつくづく思い知った。

最近になってミシガンって名前のところに移住できることがわかった。僕は悲観主義者だから、本当に飛行機に乗ってみるまで信じない。でも、甥っ子がそこにいて、天国みたいなところだっていうんだ。緑が多くて自然が素晴らしいところなんだって。

ミシガンにいっても僕はテレビをつけない。永遠に宗教や政治とおさらばだ。心配するのはミルクとおむつのことだけにしたいよ。

(ヨルダン、アンマン)

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Humans of New York, The Syrian American Story

(1/3) 戦争がはじまったとき、僕は文学とフランス哲学を勉強していた。アラビア語の先生になりたかったんだ。兵士なんかになりたくなかった。誰も殺したりしたくなかった。宗教や政治にはまったく関心がなかった。

でも、若い男は皆軍隊に強制的にとられるので、身分証明を更新する時がきたとき僕は逃げた。小さなスーツケースに皆詰め込んで。落ち着くまでヨルダンで一カ月ほど過ごそうと考えたんだ。

一カ月たっても戦争は終わらなかった。「二カ月かな」と僕はおもった。そして「いや、三か月か」 でも、三カ月が過ぎた頃、母から僕たちの家が壊されたと知らせがきた。携帯電話で写真を送ってくれた。なにもかもが瓦礫になっていた。元に戻るものなんてなにもない。

ヨルダンで、何も持っていなかった。お金は尽きかけていた。知り合いもいない。僕はホームレスだった。ものすごく孤独で死にたいと思った。そんなある日、友人の携帯に電話をかけようとしたら、知らない声が電話にでたんだ。

(アンマン、ヨルダン)